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痛風はぜいたく病

「痛風はぜいたく病??」
ある日突然足の親指のつけ根に耐え難い痛みが走る。
激痛が起こるとたちまち親指は赤く腫れてしまい、ほんの少し動いたり、近くを車が通りすぎる音さえも足に響き、新たな激痛を覚えてしまいます。
名前の通り「風が当たっただけでも痛い」病気が痛風です。

これほど猛烈な痛みが走る痛風ですが、激しい痛みは一時的なものです。
長くても1〜2週間しか続きません。その後は何事もなかったかのように痛みが治まってしまうので、「あれ、治ったんだ」と勘違いしてしまうことも多い病気です。しかし、発作が治まったからと言ってこの病気が治ったわけではありません。痛みがなくても症状は静かに進行しているのです。

痛風は西洋では昔からからよく知られた病気でした。
日本で初めて痛風患者の報告があったのは、約100年前のことになります。
第二次世界大戦以降の1960年ごろから痛風にかかる人が急増し、現在では約50〜60万人にものぼると言われている。
当時、痛風は「ぜいたく病」とも言われたように、美食や大酒が関係した病気です。
オネエキャラの華道家で有名な刈谷崎省吾さんも贅沢な食生活のおかげで痛風に悩まされた一人です。
その経験を生かして彼は「見た目も美しく、いろんなものをちょっとずつ食べることが出来る」ということをコンプセントに花回廊というレストランをプロデュースしています。
以前は毎晩のように晩餐会を開いてぜいたくをした上流階級の人がかかる特別な病気だと考えられていた痛風ですが、最近では食生活が変化した為ごく一般的な病気へと変わってきています。
食生活と深い関わりのある痛風は、血液中に「尿酸」という物質が増えてしまうことによって起こる。
尿酸は、健康なときには液体に溶けた形で存在しています。
これが過剰に増えてしまうと針状の結晶になって体のいろいろな場所に沈着して、関節などに沈着した場合だと特に激しい痛風発作を起こす原因になります。

「痛風」は約70%が足の親指のつけ根が痛くなります。
それ以外にはひじやひざ、かかと、足の親指以外の関節、くるぶしなどで発作が起こり、最初の発作では約90%が足の指の関節周辺で起こると言われています。

尿酸は体内で「プリン体」と呼ばれる物質が分解されてできるものです。プリン体とは、動植物の細胞の核や染色体の中にある、遺伝に関わる核酸という物質の成分のことをいいます。

プリン体は食事から摂りこまれるだけではなく、新陳代謝によっても産生されます。つまり、肝臓で代謝されて尿酸となるわけです。尿酸は腎臓で老廃物となり、結局のところ排泄されてしまう。つまり、人の細胞が生命活動をする中で、その老廃物として尿酸が作られることになります。

尿酸が増えてしまう理由のひとつは、体内の尿酸合成が多すぎたり、プリン体を含む食べ物を摂り過ぎてしまうことが原因で多くの尿酸が作られてしまうことが挙げられます。

もうひとつは尿酸の排泄がうまくいかず、たまってしまう場合です。日本人はこのタイプで痛風になることが多いようです。

健康な人の場合は常に約1,200mgの尿酸が身体の中に蓄積されています。そのうち半分以上の尿酸が毎日入れ替わっています。排泄される尿酸のうち、4分の3は尿として、残りは汗や便として排泄されるわけですが、この排泄がうまくいかなくなるとバランスが崩れてしまい、尿酸が体内にたまうことになります。

尿酸が高いかどうかは健康診断や人間ドックの血液検査で判定できます。
尿酸値の正常値は7.0mg/dl以下 になります。

尿酸値の平均値は年齢や性別によって多少変動があり、男性で4.0〜6.5mg/dl、女性では3.0〜5.0mg/dlが正常と言われています。しかしながら、男女ともに7.0mg/dl以上になると「高尿酸血症」と呼ばれます。
高尿酸血症だからといってすぐに痛風の発作が出ることはありません。
長年放置しておくと尿酸の結晶が関節などに蓄積して激痛をもたらす痛風になってしまいます。

ちなみに、痛風発作が起きても治療をせずに放っておくと、関節だけではなく関節の周囲や軟骨、皮下組織などにも尿酸の結晶がたまり、「痛風結節(つうふうけっせつ)」といわれるこぶができる。触っても痛みはないため、気がつかないうちに大きくなってしまうこともある。

また、尿酸は腎臓から尿として排出されるので、尿酸が増えれば腎臓にも負担がかかります。処理しきれなかった尿酸が結晶化して腎臓の中にたまってしまい、腎障害を起こしてしまうのだ。腎障害を気がつかずに放っておくと腎不全、さらに尿毒症を起こし、死に至ることさえあります。
また、高尿酸血症の人が、高血圧や糖尿病、高脂血症などの合併症を起こしていることも少なくありません。健康診断などで検査で尿酸値が高めだと診断されたら、専門の医療機関を訪れて異常がないかチェックすることをおススメします。

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